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09年12月31日(木)

大晦日。“のりこさん”と「反貧困ボランティア」あれこれ

 今年もいよいよ大晦日。

 …が、“のりこさん”はまだ路上です。

 28日に蔵田市議と「貧ボラ」のSさんが訪ね、約束どおり入所施設に連れて行こうとしたのですが、「やっぱり行かない。ここにいる」…。

 そして今日。強い風のなか京都駅前で薄い毛布にうずくまっていた“のりこさん”。〜作っていったぜんざいをおいしそうに食べながら「今朝ね、雪が降ったよ」と、生まれ育った岐阜では雪がたくさん積もったとか、スケートは怖くてしなかったとか、上機嫌で話してくれました。

 でも、「宿に行こう」と話しかけると、「行かない」「大丈夫、ここにいる」。

  …“のりこさん”のガンコさも相当なもんだ。こうなったら根比べかなぁ。

*    *  * 

 府委員会事務所に帰ると、机の上に「コメ5キロ送りました」(大山崎町の方)の伝票が。また右京区西院の読者から「ブログ見ました。忙しい中でのボランティア活動に感動」と1万円のカンパ!

 そして、中央保護所に入っているM田さんからは「29・30日ワンストップ会場近くで『ワンストップの会』に声をかけられて弁護士さんに相談にのってもらった。年明けに保護申請に行くことにしました」のメモ書き。

 さらに、2週間ほど前に相談にのったKさんより「成宮さんに借りた風呂代500円を返します。少し収入があったので」との伝言も。〜Kさんはアパートに住んでいるものの、生活に困窮して、ガス・電気が止められているのに…。

 …そんなこんなで、「貧ボラ」にまつわる悲喜こもごもで、今年の大晦日は暮れてゆきます。

 うん、2009年“最大の出会い”は「反貧困ボランティア」だったと思う。

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09年12月30日(水)

新春・初詣宣伝のお知らせ

 今年もあとわずか。2010年は京都府知事選挙、参議院選挙の年です。

 元旦から新春宣伝・初詣宣伝が各地で計画されています。成宮まり子も、市田忠義書記局長(参院比例)、こくた恵二国対委員長、井上さとし参院議員、府会・市会議員団とともにご挨拶します。

★1月1日 10:30〜下京区・東本願寺前
      11:00〜東山区・祇園八坂神社石段下

★1月2日 11:00〜上京区・北野天満宮前
      13:00〜左京区・平安神宮前

★1月3日 11:00〜山科区・毘沙門天前
      12:00〜北区・今宮神社前
      13:00〜北区・上賀茂神社
      14:00〜中京区・四条大宮交差点

★1月4日 8:00〜8:30府庁前 初出宣伝
      8:15〜8:45京都市役所前 〃

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09年12月28日(月)

「なるまりネット」鮮烈!宣伝デビュー

 〔27日つづき〕

 14時、三条河原町交差点。「なるまりネット」による初めての宣伝です。

 「鳩山首相に期待する?しない?」の“ボール投票”を呼びかけてみたところ、またたく間に若者や子ども連れ、観光客などの人だかりが〜!

 ちなみに「なるまりネット」とは、往年のかえるネッター(「日本共産党と一緒に日本をかえるネットワーク」since1998年)&民青同盟で一緒だった仲間たちが立ち上げてくれた30代sの集まりです。

 …といっても写真のように、京都市議の冨樫豊さん、宮田絵里子さん、長岡京市議の武山彩子さん、小原明大さん、中京市会に挑戦する平井良人さん、西京府会に挑戦する森田洋さんをはじめ、現職議員&候補者、党専従などのすごい強力な顔ぶれ!

 さて、“ボール投票”結果はというと、1時間弱の間に80人以上が投票し、インタビューにも応じてくれました。鳩山首相に「期待する」35人「しない」46人でしたが、1つひとつのボールに書かれた“声”がおもしろい。

「期待しない」では「鳩山さん、母からのお金を『知らなかった』では済まされない」「沖縄米軍基地もアメリカに脅されて腰砕け。ウソついたらあかん」「事業仕分けで文化・科学を切り捨てるのはあかんでしょ」「控除なくして増税とかイヤ」と具体的です。

一方「期待する」は「もう少し見守りたい」「まだ半年だし」「もうちょっと待ってあげてもいいかな」と、ほぼ意見が揃っています。

 …興味深い結果だと思います。今回、あえて「期待する」「しない」に分けたのですが、「どっちもある」という方もけっこういて、やっぱり国民による「自公政治ノー」の審判で生まれた政権なんだなって感じました。

 終了後、「聞いてて、共産党の話をもっと聞きたくなった」と、バイトでチラシ配りをしていた学生が声をかけてきて「ドイツは学費タダってホント?僕は学生なのに、なんでこんなバイトしてるんだ?って思っちゃいますよね!」。

 私「そう思うよね。おかしいよね〜!」と、その場でひとしきり盛り上がり、日本共産党綱領と不破哲三さんの東京大学での講演を読んでくれて、また会う機会をつくることになりました。

 …ひさびさの三条河原町宣伝。私ら、まだ“人だかり”つくる力あるぞ〜って、ちょっと自信〜♪♪

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09年12月27日(日)

“のりこさん”と「連帯ひろば」

 今年最後の「連帯ひろば」が南区・九条診療所&上鳥羽デイサービスセンターで開催されました。会場には朝から大勢の人のが並んでおられます。

 私たちは、京都駅に寝泊まりしている“のりこさん”を連れて、まずはデイサービスセンターへ。前回に続き、Sさんと私、そして「連帯ひろば」スタッフのご協力で、入浴+着替え+伸びていた爪も切りました。

 続いて、九条診療所へ。医師の診察は“のりこさん”にとって(?)年ぶり。

 〜結果は、便秘ぎみでお腹にガスが溜まっている、両膝に水が溜まり、膝下の血流が悪く少し腫れている、とのこと(先週の入浴時にはパンパン!だったんです)。「入院して詳しい検査をしましょう」と先生はおっしゃったのですが、“のりこさん”は「行かない。ご飯食べるから大丈夫」と固まってしまい、みんなが声をかけても「入院はイヤ」と繰り返すばかり。

 …う〜ん、残念です。けれどあんなにイヤだと言っていた「病院」まで来れたんだから、ホントに“もう一歩”だね〜。

 ここで私は時間切れ。〜この間ずっと一緒に対応してもらっている蔵田市議に、福祉事務所へつないで施設入所ができるようにお願いし、会場を離れました。

 …気がつくと私たちもお腹ぺこぺこ。入浴介助って(ものまねですが)けっこう体力いるんだなぁ。〜遅い昼食をとり、「なるまりネット」による三条河原町宣伝へ。

〔つづく〕

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09年12月26日(土)

失業・路上生活者対策で申し入れ 京都市・府は「1人の相談者も路上に返さない」と回答!

 昨日午後は、失業者・生活困窮者支援について、京都市・府に対してそれぞれ党市議団、府議団とともに申し入れました(同時刻となったため、京都府へは代理で遠藤国政所長)。

 この間の「ワンストップ・サービス」で、宿泊・住まいの支援が受けられずに路上に返された人がいたことにも触れてやりとりした結果、「雨露しのぐ場がない人を絶対に生まない」(京都市)「相談に来た人を1人も路上に返さないようにする」(京都府)との回答を得ることができました!

 なお、受け入れる緊急宿泊所については、京都市独自+国補助金で合計247人分を確保しているとのこと。

 また市に対して「ワンストップ会場で生活保護の申請ができるようにすべき」とつよく求めたところ、「厚労省が『相談のみ』と通達を出しているのでできない。しかし29・30日は会場に市の相談員を配置して、中央保護所と連絡を取り合いながら入所できるようにする。行政の関係機関や市各部署にも徹底し、雨露しのぐ場所がない人を絶対に生まないようにする」との答えがありました。

 …保護申請については引き続き追及していかねばなりません。が、“相談者を1人も路上に返さない”という回答は重要であり、24日の労働局の回答とも一致しています。ぜひともその通りになるよう、ひきつづきがんばります!

 *  * *     *

 今日は朝一番、城陽市後援会の餅つきへ。

 その後、中京地区党会議での挨拶をはさんで、午前・午後とも宇治市で坂本市議とともに子育てママたちのミニ集会や、入党のお誘い。

 19時に事務所へ戻り、『しんぶん赤旗』政治部の“若手エース記者”Sさんの取材を受けた後、一緒に「反貧困ボランティア」へ。

 今年最後となる京都駅での「炊き出し」には、今夜も、初参加の学生さんを含めてボランティア大勢でした〜!

 …そして、明日はいよいよ「連帯ひろば」。“のりこさん”の「お風呂+受診+宿に入る」チャンスです。

 今夜が、のりこさんにとって“路上最後の夜”になるように!あぁ〜、天にも祈りたい気分です!!

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09年12月25日(金)

森林を守る政治を〜京都府森林組合と懇談

 京都府森林組合を井上さとし参院議員、浜田良之国政委員長代理、榊原義道農林漁民部長とともに訪ね、青合代表理事専務らと懇談しました。

 「木材価格は昭和40年代と同じなのに人件費などは上がり、採算ベースにのらないきびしい状況。山は環境林であり、国が基本的なことをやらなければいけません」と青合専務。

 国産材の公共施設への使用と住宅需要の拡大、作業道などの基盤整備、担い手育成や鳥獣被害対策など、さまざまな内容でお話を聞かせていただきました。

 …数十年という長いスパンで再生産される森林は、市場原理だけではることはできません(たしか、マルクス『資本論』にもそんな記述が…)。「いま必要なのは、山村を再生する総合政策です。森林を守る政策を超党派で」との言葉が印象的でした。しっかり受けとめてがんばります!

     *  *   * 

 正午、四条河原町で「のびのび子育て あんしん老後」署名を府議団と一緒にとりくみました。

 子どもの医療費無料化と高齢者の医療費負担軽減を求める署名ですが、いつになく大勢の方が立ち止まる様子。政治への関心が高まっているのが感じられます。

 …やっぱり、新しい政治のステージ、なんですね。

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09年12月24日(木)

トステム綾部閉鎖問題、失業者緊急支援を京都労働局へ申し入れ

 京都労働局へ、トステム綾部工場閉鎖問題と失業者支援について、こくた恵二国対委員長や府議団とともに申し入れました。

 17日のトステム本社や厚生労働省申し入れをふまえ、「整理解雇4要件」が非正規労働者にも適用されることや、転籍には労働者の同意が必要という点について、労働局としてトステム綾部への指導をつよめるように要請。

 労働基準監督課の槇野課長から「本省の表明はその通り。労働契約法には労働基準法のような調査・指導権限は定められてはいないけれど、それでも雇用確保へ努力している他社の例もある。トステム綾部の社長や工場長への徹底は引き続きつよめていきたい」との答えがありました。

 …昨年12月の労働局申し入れでも感じたことですが、労働基準監督官の指導権限を定めていない労働契約法には弱点があります。けれどそうだとしても、大企業の“違法行為”を見逃すわけにはいかないのです!労働行政の出番です。がんばってください〜!

 あわせて、年末・冬季の失業者支援についても要請。

 この間のワンストップ・サービスでの経験もふまえて「相談者を路上に返さない」「1人ひとりへのていねいな相談・支援体制」などの改善・拡充、京都府・市と連携して緊急宿泊所を確保すること、などを求めました。

 職業安定課からは「おっしゃる通り。29・30日の開催はこちらとしても路頭に迷う人を生まないためであり、府・市と連携してそうしたい」との回答がありました。

 …明日はこの問題で京都府、市にも緊急に申し入れることになりました。ひきつづき全力です!

 *   * 

 夜は、京都保育運動連絡会が井上さとし参院議員に要請に来られ、私も同席して保育現場の実情をお聞きしました。

 …保育園は子どもにも、親にとっても大切なセーフティネット!私自身の実感でもあります。公的保育を守り発展させるために、がんばります。

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09年12月23日(水)

地区党会議/「反貧困ボランティア」忘年会

 来年1月の党大会に向け、地区党会議ラッシュです。20日の南地区(写真)を皮切りに、今日は西、乙訓、伏見、洛南へとハシゴしてご挨拶。

 「みかん、京都駅に持っていかんか」「地区事務所にコメが届いてるよ」「新しい毛布いらない?」とあちこちで声をかけてもらい、さらに府委員会事務所に帰ると、なんと私の机に「京都駅ボランティアに3万円カンパ」と書いた封筒が貼り付けてありました(北区の党員の方より)。

 …日本共産党ってすご〜い!あったかいなぁ〜❤

*    *  *      *

 さて、夜はその「反貧困ボランティア」の定例ミーティング&忘年会。

 いつものメンバーに加え、いま話題の人・安藤さん。路上を脱出して12月に就職が決まったM本くん。そしてイギリスからの留学生で貧困問題や日本共産党に興味をもつDくんとEさん。「イギリスにもホームレスは多いけど、失業=路上生活という人はない」そうです。

 さらに「先日は世話になって、すっかりファンになっちゃった。今日から俺、また路上ですわ」な〜んて言いながら、昨日党事務所にやってきたM田さん

 などなど、ユニークなメンバーで年末・年始の活動を相談した後、忘年会で盛り上がりました。

 帰りにM田さん「話を聞いてて、貧困や政治に興味がわいてきた。自分もなんとか仕事や住まいのメドがついたら、ぜひ活動したい」とのこと。〜ちなみに、今夜帰る先は“路上”ではなく、みなさんから緊急カンパが寄せられ、ネットカフェに泊まれることに。明朝、党下京生活相談所・ぶんちゃんとともに福祉事務所へ行く予定です。

 …まだ“支援される側”の彼も、「貧ボラ」の若者たちの姿を通じて貧困の背景・原因を知り、これからの自分の生き方を見つけてほしいなぁ、と心から思います。がんばろう〜!

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09年12月19日(土)

年の瀬。あったかい連帯と、1人の犠牲者も出さない決意と

 京都弁護士会による「いのち・健康 大相談会」(京都市役所前)に、ボランティアとして参加させていただきました。

 支援物資から毛布を受けとった男性に声をかけたところ、「仕事探しでお金が尽き、マクドナルドで数日夜を明かした後、あせって日払い・寮付きの警備会社に就職。けれど、ちっとも仕事がなくて月4万円の寮費が払えず何も食べてない。2帖の部屋はすきま風で凍えそう」と話すのは愛知出身のM田さん(43歳)。

 …え〜ひどい!しかもこれ、ハローワーク紹介の仕事だそうです。

 その場で「労働相談」テントの弁護士さんに相談をつなぎましたが、労働条件がどんどん切り下げられ、まともな仕事がない現実をあらためて痛感!

*    *    * 

 市役所前を後にして、午後は「雇用と貧困シンポ」(主催:左京民主府政の会)へ。「生存権」裁判や貧困問題に関わってこられた尾藤廣喜弁護士と門ゆうすけさんの話を聞き、「反貧困ボランティア」の塚崎さん、安藤さんとともにフロアから発言しました。

 …『京都民報』1面にも出た安藤さん(39歳)は「路上生活を経験したからこそ偏見やつらさがわかる。今度は支援の側で力になりたい」と、ものおじもせずにまっすぐな訴え。

 私も、11ヶ月間の「貧ボラ」から見える雇用破壊や社会保障セーフティーネット弱体化などを発言しました。〜終了後、尾藤弁護士から「自治体にもできることはいっぱいあります。現場から声をあげていきましょう」と声をかけていただきました。

*    * *      *

 22時。今夜の京都駅はどんどん気温が下がります。

 …京都タワー前でウトウトしていた“のりこさん”とは、実は昨日、一緒にお風呂に入りました(私&学生Sさん)。

 1ヶ月ぶりのお風呂でピカピカになり、さらに蔵田市議らの尽力で九条診療所にもお願いして、もうちょっとで診察が受けられそうだったのに、「やっぱり行かない!」と診療所手前でくるりと向きを変えて戻ってしまいました。それでも「27日には、お風呂、病院、宿に行く」と言ってくれたので、あと一歩ですね〜。

 今夜も「貧ボラ」には新しく3人の青年が参加。通りがかった京建労書記さんから2千円のカンパ。先週は某マスコミ記者もボランティアに訪れ、党事務所には、カンパやおコメが連日届いています。

 …あったかい連帯の輪。この力で行政を動かさねばなりません。この冬、1人の犠牲者も出さない決意で、いよいよ年の瀬です。

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09年12月18日(金)

「トステムの横暴勝手にきびしい指導を」厚生労働省レク、本社申し入れ

 トステム綾部の工場閉鎖に関わって、昨日は厚生労働省への申し入れ&レクチャーに、5区・吉田さゆみさんとともに上京しました。

 午前中、こくた恵二国対委員長、渡辺洋子綾部市議、府議団がトステム本社に閉鎖撤回を申し入れ、人事総務統轄部長らが「雇用については正社員171人は(他県のトステム工場などに)希望者全員を受け入れる」と答えたそうです。

 午後、私たちも合流して厚労省の労働基準局、職業安定局へ。

 整理解雇4要件について質問すると、労基局の担当者は「判例では、4要件は正社員(期間の定めのない雇用)だけでなく、有期雇用で契約を繰り返し更新してきた労働者にも適用される。それは昨年12月9日通達の通り」との回答。

 …トステムに発生する雇用確保の責任は「171人」にとどまらず「377人」の全労働者に限りなく近づくことになります!

 また「労働契約法では『配転』ではなく『転籍(出向元との契約を解除し、出向先と新たに契約する)』の場合には、労働者1人ひとりの『同意』が必要」と説明がありました。

 ところが現場で労働者に会社側から要求された書類には「会社の提示した新しい就職先に同意する」「退職する」の2つしかなく、「行かないし同意しない」という大事な選択肢がありません。

 …「これは同意とは言えない。詐欺的なやり方を許さず、きびしく指導を」とつよく求めたところ、「徹底したい」との回答がありました。これも、今後のたたかいに活用できそうです!

   *   *   * 

 直ちに帰京し、今日は綾部での市民集会で、昨日の申し入れ内容を、代表してかみね府議が報告しました。

 集会で報告されていましたが、実は、京都府知事も昨日午後にトステム本社へ要望に行ったそうです。

 …たたかいと世論が、行政を動かし始めています!

 それにしても感じるのは、勝手すぎる“大企業の論理”です。トステムを中核とする「住生活グループ」の潮田会長は「2013年に売上高1.2兆円、営業利益率10%をめざす」と発言し、株主配当も前年と同額なんですから“工場閉鎖や解雇をしないと経営危機”というものではまったくありません。

 働く人々の暮らしも地域経済もかえりみない大企業の横暴勝手は、なんとしてもたださねば〜!

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09年12月14日(月)

京都市立芸術大学の“明日”を考える…

 〔13日つづき〕

 午後2時。「京都市立芸術大学の明日を考えるつどい」会場にはあふれんばかりの参加者でいっぱいに。〜退官された先生方のお顔、現役の若手教員や私も含めさまざまな世代の卒業生、そして市民のみなさん。

 …「独立行政法人化」という京都市の突然の発表(8月)を受け、多くの人々が驚き心配されている様子がうかがえます。

 会場からの発言では…

「議論の経過が市民に全く知らされず、京都市がなぜ独法化をすすめようとするのか理解できない」(卒業生)

「独法化は自分で儲けを出せということ。市の予算増額は見込めず、学費値上げにつながる。博物館などの仕事を請け負っているが、芸術・文化予算の削減路線こそが根本問題だ」(卒業生)

「大学内では『将来構想委員会』を設置して議論し、『独法化は妥当ではない』と結論を出したはず。他の芸術系大学では独法化して予算削減、教員任期制などの大変なことになっている」(退職教官)

「独法化で良くなるだろうと思っていたが、もっとしっかり考えるべきだと思って今日は参加した」(教員)

「独法化反対は当然のこと。もっと市民的な運動を広げてストップしたい。どうすればいいのかを教えてほしい」(教員) etc.

 …熱い討論。“芸大の明日”へ、みなさん真剣です。 市議会論戦や「京都市立芸術大学のあり方懇談会」(尾池和夫座長)にも触れて、日本共産党の妹尾市議が問題点を指摘。

 私も卒業生の1人として、独法化された京都国立博物館を訪問したときにお聞きした実態〜「ノルマ達成」が入場者数などで「評価」され「博物館が遊園地化しかねない」〜にも触れながら発言させていただきました。

  *     *

 今回のことをめぐって、私は2つの大問題があると思います。

 1つは、市民も大学内の議論も、そして「あり方懇」さえも無視・置き去りにした京都市の強引なやり方です!

 芸大学内の結論は、発言にもあったように2年間かけた議論の結果、「独法化は妥当ではない」。明快です。

 その後の独法化方針を、京都市は「あり方懇」の答申を受けたもののように言っていますが、実は「あり方懇」の最終結論とは「法人化を行うべしといった結論は出さない」だったことが、公開されている議事録(摘録)で明らかになりました。傍聴した妹尾市議は「尾池座長が全体に『懇談会としてはあくまでも法人化を行うべしといった結論は出さない』とわざわざ確認し、『大学の自治を尊重して幅広い議論に委ねる』とされたのを聞き、これで独法化にはストップがかかったと感じた」そうです。

 それをねじまげ、独法化の責任を「あり方懇」になすりつけるようなやり方は恣意的だと言わなければなりません。

 2つめに、独法化を強行すれば芸大の未来はとんでもないことになりかねない!ということです。

 国・公立大学の独法化とは、いわゆる小泉「構造改革」「官から民へ」路線の一環であり、経費負担は法人の「自己責任」とされます。

 すでに法人化された国立大学では運営交付金が5年間で720億円削減。公立でも運営交付金削減→職員の「派遣」「契約」化→教員も期限付き契約化などのことが起こっています。この事態に、沖縄県立芸大では「とても採算があわない」と法人化をストップしているほどです。

 さらには“独立”の名前とは裏腹に、「大学の目標」は市長が決め、評価委員会が「業績」を「評価」するというのです。

 …自由で批判精神に富んだ校風こそが京都芸大のすばらしいところ(←これは私の意見ですが)なのに、その芸大が“市長いいなり”とは、たまったもんじゃありません!

 そのうえ芸術・文化への「業績評価」が一体どんな形になるのか?長い目で見るのでなく、「博物館の入場者数」のような「数値評価」となれば、こんなにイヤで恐ろしい話はありません!

 *  *     *

 そういえば、08年2月の市長選挙で、中村和雄さんのマニフェストには「芸大の独立行政法人化はおこなわず、政令指定都市で唯一の市立芸大として発展させます」とありました。

 …たった“951票差”で市長公約になりそこねてしまったこと。あ〜、本当に悔しい限りです!が、こうなれば市民の世論と運動で包囲するしかありません。

 京都市民の歴史的な財産、そして私の母校である京都市立芸大のために、がんばるぞ〜!

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09年12月13日(日)

被爆者支援もちつき会/京料理展示大会&千年の都の食文化

 民医連中央病院&友の会「被爆者支援もちつき会」 と「京料理展示大会」を、こくた恵二国対委員長とともに訪ねました。

 年末恒例もちつき会。収益は被爆者支援カンパとして贈られます。〜臨時国会では「肝炎対策基本法」とともに「原爆症基金法」が成立した今年。“いのちの問題は待ったなし!”と、みなさんと奮闘してきた成果です。この政治をもっと前へ!

*    *  *

 続いて「京料理展示大会2009」へ。

 主催は京都料理組合で、老舗料理店による色とりどりの料理、京野菜販売やマグロの解体・即売など大盛況の会場を、こくたさんのご近所にある「うおたけ」のご主人にご案内いただきました(写真)。

 さらに舞台では、平安時代から受け継がれる食の儀式、生間(いかま)流式包丁を拝見しました。

 烏帽子、袴、狩衣姿で、まな板の上の魚に手を触れずに包丁で切り分け、めでたい形に盛りつける技で、「神厳の鯉」「藻隠れの鯛」などが披露されました。解説は、こくたさんとともにお伺いしたことのある「有職料理・萬亀楼」の小西重義さん。生間流の正式な継承者、29代目家元です。

 …式包丁の歴史は藤原道長以来の約1100年とのこと!う〜ん、京都というのは本当に奥が深い!

*    *

 午後は、「京都市立芸術大学の明日を考えるつどい」(主催:実行委員会)に、卒業生の1人として参加しました。 〔つづく〕

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09年12月12日(土)

COP15へ届け!“KYOTO”の声

 温暖化防止のための新たな国際的合意をめざしてコペンハーゲンで開催中のCOP15に呼応して、環境NGOが全世界に呼びかけた“グローバルアクションデー”。

 京都議定書誕生の地、ここ京都では「クールな地球へ!京都アクション2009」と題して、約200人のみなさんと集会&パレードで楽しくアピールしました。主催は気候ネットワーク、関西の環境NGOなどによる実行委員会。日本共産党京都府委員会も実行委員会に加わって、準備や呼びかけをすすめてきたものです。

 …午後2時の京都市役所前。色とりどりのプラカードや横断幕、地球型バルーン、白クマのぬいぐるみ帽(←魅力的!!)、ペンギンの着ぐるみ(新婦人)やサンドイッチマンも登場!そうだぁ、12年前のCOP3もこんな感じだった〜❤

 各団体・個人による「30秒スピーチ」では、党市議の岩橋さん冨樫さんと一緒に並んで「産業界にきちんと“キャップ”をかぶせる削減協定を。企業献金をもらわないというユニークな個性をもつ政党としてがんばります〜」。政党では、社民党、新社会党、みどりも参加されていました。

 ちょうどその時、コペンハーゲンにいる気候ネットワークのT氏から直通電話が!(写真→)「交渉はとても難しい段階に入っているが、日本が積極的な姿勢でのぞめば国際合意も可能」だそうです。

 …鳩山政権の姿勢に世界が注目しています!〜もちろん「中期目標25%削減」は歓迎しますが、9月の国連演説の後は具体化が進まず、途上国支援「鳩山イニシアチブ」も支援額や中身は示されていません。

 やっぱり必要なのは、前政権の“財界いいなり”政治からの脱却。そして「日本経団連の自主行動計画」まかせをやめ、排出量の圧倒的部分を占める大規模事業所に具体的な規制をかける公的削減協定などの“ルールづくり”です。

 先日も市田書記局長が参院委員会で追及していましたが、EUなどに進出した日本企業(ホンダ、日産、トヨタ、パナソニック、NECなど)は、現地政府との削減協定には参加しているっていうんですから、日本でできないはずはない!

 …大企業にしっかりと“キャップ”をかぶせて、地球環境といのちを守るしくみをつくっている欧州。まさに“メイクザルール”です。日本でも“ルールある経済社会”をめざして政治家が仕事をするとき!

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09年12月 8日(火)

近畿の参院候補 写真撮影/KBS京都 取材

 2010年参院選に向けた近畿の候補者&国会議員の写真撮影があり、朝から東京へ…。

 これ以上ない!ってくらいの晴天&国会議事堂をバックに勢揃い。新年号の『しんぶん赤旗』日曜版を飾る予定です。

 前列左から→和歌山:吉田まさやさん、奈良:太田あつしさん、大阪:清水ただしさん、比例:市田忠義書記局長、京都:成宮まり子、兵庫:堀内照文さん、滋賀:川内たかしさん。

 ちなみに、初挑戦の和歌山の吉田さんは京都市左京区の出身。奈良の太田さんも佛教大学出身で、2人とも私より年下で〜す。

 …う〜ん。9年間も国政候補者をやっていると、いつのまにか“中堅”になっている自分を、自覚。

 …もう1つ自覚したこと。候補者&現職議員のなかで“女性”って私だけやん!これってちょっと、大変なことじゃない〜!?

 などと考えながら、最後のショットは市田&成宮の“京都コンビ”。今度こそ絶対、ここに来るぞ〜!!

 *     *  *

 さて、参院選に向けたマスコミ取材も本格化(?)してきたようで、今朝は出発前の京都駅でKBS京都の取材を受けました。

 …夕方のKBSテレビ、見ていただけました〜?(ちょっと風邪ぎみでした。スミマセン)

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09年12月 5日(土)

子ども医療:尾崎望医師/「反貧困ネットワーク京都」結成・宇都宮健児弁護士

 午前中、新婦人長岡京支部の「子どもの医療 いまと未来」に参加し、民医連・小児科の尾崎望先生(←うちの娘もお世話になってます)のお話を聞きました。

 新型インフルエンザをめぐる医療現場の大変さとともに、「他の先進国ではヒブワクチン、混合ワクチンなどの接種無料は常識。感染で命を落とす子どもはほとんどいない。一方、日本のワクチン行政は大きく遅れている」という言葉に驚き!

 …私も含め、ママたちの質問が次々と出て、先生からは丁寧なお答えがありました。あらためて、子どものいのちを守るために親として医療・行政にも、かしこくならなくっちゃ!と感じました。〜みんなで一緒に目を向けていきましょう、これからも。

  *   *

 お昼は、京建労伏見・主婦の会の「300人突破!新会員さん歓迎会」に、石村かず子さんと一緒に出席、ご挨拶。

*   *

 13時半からは龍谷大学での「反貧困ネットワーク京都」の結成集会へ。すでに会場は弁護士や研究者、市民運動家、若者などあふれんばかりの人です。

 「反貧困ネットワーク」代表・「年越し派遣村」名誉村長でもある宇都宮健児弁護士が講演され、続いて、京田辺市の小学校の先生が「子どもの貧困」について、生活保護「生存権裁判」の松島松太郎さんや、シングルマザー、障害者団体などいろんな分野から“貧困”の告発がありました。

 …ネットワークをもっと広げ、貧困をなくす世の中へ、がんばりましょう〜!

*    * *

 その後、『京都民報』新年号企画で、場所を移して、宇都宮弁護士と対談させていただきました。

 「サラ金・ヤミ金問題にとりくんできて『貧困』という大きな山にぶつかった」と宇都宮弁護士。私は若者の雇用問題にとりくんできて「派遣切り」にぶつかり、失業者・路上生活者の支援をスタートしたことから始まり、終わりは「貧困をなくすのは、やっぱり人間の連帯の力。その力で政治を動かすこと!」と意気投合。

 …「サラ金・ヤミ金規制では、共産党の大門参院議員に大変お世話になりましたよ。ぜひ、ああいう議員になって下さい」と激励をいただきました。〜『京都民報』新年号を、お楽しみに!!

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 19時、南区・祥栄学区の決起集会でご挨拶。

 22時、京都駅「反貧困ボランティア」へ。党市議団から蔵田市議、赤阪市議、冨樫市議らが合流してくれて“のりこさん”の対応で進展あり、です。元いた島根県の施設に帰れるかも知れません…。

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09年12月 4日(金)

リリコ日記(54)イケメン ぼしゅう!

 …ある日の、母と子の寝る前の会話。

まり「今日な、あるお店に『イケメン募集』って書いてあってん!」

リリコ「イケメンしってる!『ラーメン、つけめん、ぼくイケメン』やろ」

まり「ハハハ。…リリコの知ってる人で、イケメンっている?」

リリコ「う〜ん、リリコのおとうさん!…でも、あかんわ。やっぱり」

まり「なんで?」

リリコ「だって、かみのけ、はねてるし、くつしたやぶれてる」

まり「そうやなぁ」

リリコ「それに、ドシンドシンってあるかはるし、リリコに『アンパーンチ』しゃはる」

まり「それは、あかんなぁ」

リリコ「チューするとき、ひげがチクチクするし、はなが、さんかくやもん!」

まり「やっぱり、イケメンちがうなぁ」

リリコ「うん。いまゆったこと、ぜんぶなおしたら、イケメン!」

 …やれやれ。リリコのお父さん、イケメンへの道は遠いようですね〜。

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09年12月 3日(木)

「海の科学者が足りない」〜国政委員会の北部合宿&調査から

 昨日・今日と“国政委員会合宿”で府北部へ。先の衆院選候補者&国政事務所スタッフ揃って、とても充実したものになりました〜♪♪

 昨日午後は、国政委員会の定例会議の後、一路、京丹後へ。〜府内最北端にある「宇川温泉 よし野の里」まで足をのばし、宿泊は5区・吉田さゆみ邸へ。夕食は地元漁協にお願いした蟹、ハマチ、イカなど日本海の旬の食材にみんなで舌鼓!

*   * *     *

 今朝はまず、舞鶴海洋気象台を訪ね、海洋観測船「清風丸」の廃船問題について懇談しました。

 日本海の海洋観測を43年間も担ってきた「清風丸」(現在3代目)を来年3月で廃船にし、日本全体でも本庁(東京)と神戸の2隻だけにする計画。日本海には1隻も海洋観測船がなくなることになり、漁業者や住民から心配の声があがっています。

 懇談では、最初に気象庁の地球温暖化業務課から「地球温暖化に対応する国際的な分担で、日本は北西太平洋観測に重点を置くために大型船2隻に機能を集中する。日本海の観測にはアルゴフロート(2〜4年使用の無人浮遊調査機)を60基ほどに増やす」と説明がありました。

 同時に、現場の課長さんらのお話からは、「清風丸」が長年の調査を蓄積してきたことの重要性を認識することに…。

 例えば、日本海の深層を形成している日本海固有水〜冬の季節風によって冷やされた海面近くの水が沈み込むことで生成される、酸素含有量が多い水〜について、数十年で見ることによって、生成量や酸素量が減少し、水温が上昇しているなどの“変動”が初めて明らかになったんだそうです。

 …この“清風丸データ”はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告(2007年)にもとりあげられているとのこと。つまり、地球温暖化に“警鐘”を鳴らす世界の科学者たちも認める重要なデータだということです。★参照:「近畿・中国・四国地方の気候変動2009」より「第3章 海洋の気候変動/コラム 日本海の深層変化」

 こうした重要な調査・研究が、今後は「年1回の調査に大型船がやってくる」ことやアルゴフロート投入などで本当にカバーできるのかどうか(これは削られないのか)、また海洋観測船を持たないもとで海洋気象台の役割はどうなるのか、海洋観測の専門家や人材育成は、…など、さまざまな不安はぬぐえません。

 「湯水のように予算があるわけではないので…」という言葉も出されましたが、別にこちらも“湯水のように使え”と言ってるわけではありません。

 …気候変動や防災に関わる科学的な調査・研究を、もしも「効率化・集約化」、ましてや「温暖化対策」の名の下にバッサリ削るようなことがあれば取り返しがつかない!と、私はつよく思うのです。

 地球温暖化問題に十数年関わってきた者として、今後とも調査をしていきたいと思います。

    *    *  *

 続いて、舞鶴平和委員会・橋本さんのご案内で、舞鶴湾から自衛隊基地を視察。 イージス艦「あたご」「みょうこう」、旗艦「しらね」、ミサイル艇や掃海艇など、こんなに揃って間近に見るのは初めてのことです。

 …イージス艦は1隻1400億円×2隻。日本中には7隻が配備されています。いったい「清風丸」予算の何百倍なんだろ!?

 *  *     *

 15時からは京都府漁連を訪ね、民主党政権の税制調査会で漁業用A重油税などの減免・還付措置の「廃止」が打ち出されていることについてご意見を聞きました。

 「突然のことで驚いとる。漁業者は、燃油が経費の3割以上にもなればやっていけない。現場を知らずに一方的なのはいかがなものか」「自民党も民主党も、日本の漁業や食糧自給率をどうするという大方針がないのが問題だ」とのお話。

 …本当にその通り。魚価の下落のうえに、一昨年からの原油高騰で甚大な被害を受けているのに、さらに「増税」では日本の漁業は壊滅してしまいます。

 大型クラゲ対策についても意見交換。ここ2年はほとんど出現しなかったのが今年は最悪だといいます。「もう何年も経っておるのに、原因解明や有効な対策がちっともすすまない。“海の科学者”が足りない、おらんというのが実情です」との言葉が印象に残りました。

 〜ちなみに「清風丸」についても「新しい船を一緒に要求し、海洋調査も協力してやったこともある。たった6年で廃船とはもったいない」と嘆いておられました。

 …“海の科学者が足りない”。う〜ん、本当にそうですね。農・林・漁業や気候変動などの科学者・専門家は本当はもっと必要なはず。そういうところを“事業仕分け”されたりしないように、がんばらなくっちゃなりませんね!

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09年11月30日(月)

“希望の糸口”見えた!〜「ワンストップ・サービス・デイ」体験記

 本日“試験的に”開催された「ワンストップ・サービス・デイ」。私も、路上生活の方たちと一緒に京都会場(南区)を訪ね、相談にのったYさん(44歳)に“再出発への希望”が、見えてきました〜!

*  *     *

 午前11時。会場で、京都労働局・職業安定課長さん、京都市産業観光局・商工部の雇用創出担当部長さんにお聞きすると、すでに約40人が相談に来られているとのこと。

 1人ひとりの相談にも時間がかかる様子で、順番を待ってイスに座る人々、そして相談を終わって出てくる人も…。

 その中に、先週28日の「反貧困ボランティア」による「炊き出し」に初めて顔を見せたYさんがいました。「家族の離別をきっかけに、米子市の家も職場も飛び出して来た。家族に起きた事があまりにも辛く、生きるのがうっとおしくなって、生まれ育った京都で死のうと思ってた」と話すYさん。“自殺”は思いとどまり、所持金もなく、9月から鴨川の橋の下(上京区)で寝泊りするようになったそうです。

 「Yさんのこと、何とかできるかと思って…」と、Yさんを誘って来たAさん。以前ここでも紹介したMさんとともに路上生活を“脱出”した「貧ボラ」メンバーです。

 すでに「ワンストップ」会場では、京都市の相談窓口から生活保護のパンフレットが渡されたようですが「…生活保護?お役所言葉でようわからん」と、Yさん、あまりかみ合っていない様子。

 …う〜ん。それこそここは“ワンストップ”(=なんでも相談!?)のはず。なんとかしたい!

 「Yさん、もう一回相談に行ってみませんか」と声をかけ、一緒に私も、最初の“総合相談窓口”へ並びました。

 待つこと50分。その間にYさんの生い立ちや家族、仕事のこと(西京区の党生活相談所のご近所で仕事をしていたこともあったんだって!)etc.いろいろと聞き、Yさんの思いを知ることができました。

 総合相談窓口ではハローワークの職員さんが対応。Yさんの状況と住居&仕事を求めていることを伝えました。

職員さん「生活保護以外で、…う〜ん、以前の職場で雇用保険に入っていなかったですか?」

Yさん「入ってなかったと思う。年金も健康保険も『国民…』やったし。でも、わからん」

職員さん「念のため、調べてみましょうか」

 その場から問い合わせてもらったところ、なんとYさんは元の職場で雇用保険に加入していることが判明。

 →「離職票」を発行してもらえれば失業給付が受けられます!他にも「職業訓練&手当て受給」「住宅支援」などの可能性がある!

 〜ということを「新しいセーフティーネット 支援ガイド」にそって説明いただきました。

 すぐに元の職場に連絡を取るように念を押すと、「期待してた以上のことになって、何がなんだか…。でも連絡取ってみる」とYさん。

 …よかった〜!!本人もまるで自覚してなかった雇用保険。たぶん“ワンストップ・サービス”でなかったら見つからなかったケースだと実感します。

 その後、さらに住宅が確保できないか?と、府営・市営住宅の窓口にも行きましたが、これは全然かみあわず(現状では支援策なし!)

 …残念ながら、Yさんは今日も路上に帰ることに。けれども“希望の糸口”が見出せたんじゃないかと思います。なるべく早く、なんとかしたい!

 Yさ〜ん、がんばろうな〜!!

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09年11月29日(日)

民主党政権に問われること〜女性差別撤廃条約&子どもの権利条約、JR採用差別、日本軍「慰安婦」、学費ゼロ…

 午前中、新婦人京都府本部大会と中京民商婦人部総会でご挨拶。

 今年は国連の女性差別撤廃条約30年、子どもの権利条約20年で、どちらも“日本の遅れ”に国連から厳しい勧告がよせられています。

 …鳩山政権の姿勢が問われますが、私たちも「建設的野党」として実効ある施策を求めます!それにつけても、参院京都2議席のうち1つは“女性の議席”をどうしてもとりもどしたい〜!

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 続いて、六孫王神社での「国鉄まつり」へ。23年前の国鉄分割民営化で「JR不採用」となった1047名のたたかいですが、今年のステージには「今 最大のチャンス!!JR採用差別事件の早期解決を!!」と大書きされています。

 今年2月の全国集会に、鳩山首相(当時は民主党幹事長)が出席して「政治的な解決、人道的な解決を。…23年が24年とならないうちに解決できるように全力をつくす」と言ったことを、みんな覚えているからです。

 国が起こした採用差別事件に、司法も不当労働行為があったと判断。ILOからも「早期に解決を」とくりかえしの勧告が…。いまこそ、解決に踏み出すときです!

 写真左は「国労京滋・家族の会」のみなさん。23年というのは家族にとっても長い時間です。「産まれたばかりの子どもが成人したよ」と話す方もありました。

 …もうこれ以上、家族にもつらい涙を流させるわけにはいきません!

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 午後は、日本軍「慰安婦」問題「同時証言集会」を訪ね、韓国「ナヌムの家」から来られた姜日出(カン・イルチュル)さん、スタッフの村山一兵さんの話を聞きました。

 姜さんは当時、両親が留守の時に警察官に連行され、中国の「慰安所」で日本軍兵士の相手をさせられたそうです。「戦後も帰国は叶わず両親には会えなかった。お金のためではない。日本政府は責任を認めて謝罪を」と訴えられました。

 …81歳のハルモニ(おばあさん)の、命と尊厳をかけた証言。民主党政権は真摯にこたえるべきです!

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 残念ながら証言の途中で抜け、京都市役所前での「学費ゼロ大集会」へ。そして京建労右京支部40周年レセプションでもご挨拶しました。

 …終日駆け回って、民主党政権が突きつけられているさまざまな問題をあたらめて深く認識しました。同時に「建設的野党」の責任の大きさも実感です。〜がんばらなくっちゃ!!

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09年11月28日(土)

はるの里まつり/JA京都市・西京農業まつり/府南部 医療シンポジウム

 午前中、西京区で「はるの里まつり」と「西京農業まつり」を河合ようこ京都市議と一緒に訪ねました。

 29年前に障害者の無認可共同作業所として出発した「はるの里」は、この9月に自立支援法にともなう事業移行で「生活介護事業所」として新しくスタート。

 障害の重い人たちがゆっくりと過ごせるように移転も計画しておられるそうですが、自立支援法「応益負担」がずしりとのしかかっています。

 …障害者が暮らしやすい社会はすべての人々に優しい社会です。自立支援法廃止と障害者の生きる権利を尊重する新法へ、力をあわせましょう〜!

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 JA京都市などにより松尾大社で開かれた「西京農業まつり」では、農産物品評会の真っ最中で、すばらしい形・色・つやの大根、白菜、水菜、カブラ、大枝柿など、地域から約60軒の農家が300品目以上を出品されているそうです。

 この後に予定されていた“即売会”までいることができず残念!農家のみなさんがていねいに育ててこられた最高の野菜を、ぜひとも味わってみたいものです。

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 午後は、「府南部医療シンポジウム」(宇治市内)へ。

 府北部とともに南部でも、子育てママやお年寄りから“医師不足”に不安の声があがっていますが、医師数や病院数では府南部2つの医療圏は京都府や全国平均を下回る状態です。

 シンポでは、宇治徳洲会病院・末吉敦副院長が「府南部で最多の救急患者を受け入れ、奈良や大阪までの救急医療を担っている。全患者を助けようと懸命にやっているが、医師の労働環境が厳しく、救急医療制度の矛盾や患者トラブルなどの問題を現場だけでは抱えきれない」と生々しい実態を述べられました。

 民医連第二中央病院の門ゆうすけ院長は「日本の医療は世界と比べて、高い患者負担、医療予算GDP比8%と最低レベル」と指摘。「南部は私立病院が救急や小児など中心を担っている。府全体で、公的病院、大学病院、私立病院、医師会の連携をつくり、命を支えるシステムをつくるべき」と提案されました。

 …どこでも安心して医療がうけられるように、政治の緊急の問題として、さらに医療関係者のみなさんと手をとりあってがんばります。

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