15日深夜から16日にかけて京都を襲った台風18号により、西京区にも大きな被害が出ています。
16日未明の「特別警戒警報」と西京区内にも出された「避難指示」。夜明けを待ち、まずは水位が急上昇している桂川岸を嵐山方面へ向かいました。
朝8時頃には桂川・渡月橋付近の水位は6.38mと危険水位を大きく超え、渡月小橋や中ノ島一帯がかなりの浸水。旅館の宿泊客がボートで避難する場面に遭遇し、現場は床上浸水1m近くになっていますが、これ以上は立ち入れません。
日本共産党西地区委員会や支部、河合市議と連絡を取り合いながら「党西京区台風災害対策本部」を立ち上げ、松尾学区へ。つみき保育園周辺、「川よし」、松尾大社下のもずめ街道でも側溝が溢れ道路が冠水。消防団の方が側溝の流木などを取り除くため必死で奮闘されますが、なかなか…。
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続いて、「避難指示」が出た嵐山東、松尾、桂川学区の避難所を訪ねました。松尾小学校では、赤ちゃん連れのママから「授乳室がほしい」との声⇒自治連の役員さんらに伝え、さっそく準備していただきました。ありがとうございます!
9時、桂川上流にある日吉ダムが決壊防止のため「緊急放水」方針を発表。桂川下流の現状もふまえ、党府議団は「放水やむなしとしても、これ以上の溢水で被害が広がることの無いよう、慎重にやるべき」と府に要請。その後、緊急放水は正午から開始され、桂川沿いをまわって復旧作業中の方々に注意を呼びかけました。
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いったん西京事務所に戻り、もずめ街道の消防署前と川島三重町でマンホールから水が激しく吹き出している現場へ。住民から「いつ止まるのか」の声⇒土木事務所と下水道局に確認すると「雨水を溜める呑龍トンネルが満杯。桂川の水量が多く放水できないため溢れてしまっている」とのことで、一刻も早く復旧をと要請(⇒17・18日に復旧工事が行われました)。
さらに消防署からは、大原野、外畑、松陽、その他各地で側溝の溢水や土砂災害があるとの情報をいただきました。
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水が引いた午後からは、再び嵐山の渡月橋・中ノ島周辺の旅館・飲食店に聞き取り。
H旅館「床上浸水で、畳も家具も泥だらけ。泥出しだけで大変で、しばらくはすべてキャンセル。いつ営業再開できるか…」、T旅館「宿泊客にボートを手配して京都駅まで送り届けた。地下の機械室・ボイラーや調理場が浸水し、自動車数台も被害。観光シーズンだが再開は未定」、スナックS「泥水がじゅうたんに入り営業できない。住居も床上浸水で年寄りがいるので避難している。こんなことは何十年もなかった。店をどうするか…」
17・18日も中ノ島地区へ。
飲食店からは「すぐにボランティアに来てもらい助かっている。しかし現地窓口や、物騒なので夜間の警戒体制をとってほしい」、「冷蔵庫や自販機も水で流されダメになった。いまは清掃で手一杯」、「片付けで罹災証明の申請にも行けない。役所が現地に来てできるようにしてほしい」などの声。さっそく行政に伝え、要望しました。
…やはり深刻なのは、床上浸水で畳や機械、調理場などが被害を受けている旅館や飲食店など中小業者の方々です。営業再開への支援や被害補償などをつよく求めていかねばなりません。