14年2月19日(水)
これでは“不安倍増予算” 京都府来年度予算案2014
京都府が示した来年度予算案の審議が、府議会予算特別委員会で始ましました。
“予算は政治の顔”と言われます。安倍政権の暴走政治に対決し、府民の暮らしと京都経済の再生をどうはかるのかが正面から問われる予算案審議です。
山田知事は「安心まったなし予算」と銘打って、国の「経済対策」を活用し、25年度補正予算と来年度当初予算を「14ヶ月予算」として一体で提案、約9225億円(前年度比97.6%)の規模となっています。
しかしその実態はというと、安倍政権の消費税増税や社会保障改悪路線に追随し、暮らしにも営業にも背を向ける“不安倍増”の予算案です。
「消費税増税の対策」では、国にならって大型公共事業がめじろ押し。高速道路整備・延長、リニア中央新幹線誘致、天ケ瀬ダム再開発など、府外のゼネコン向け、府民には不要不急のものが多くを占め、府債残高(借金)はついに2兆円を突破してしまいます。
国の社会保障改悪で、年金削減、高齢者の医療費負担増、国保の都道府県一元化、介護保険改悪などの負担増が強いられます。しかし府予算には、これらから府民を守る施策はほとんど見当りません。
中小企業・地域経済への対策も、予算額の大きな部分を占めるのは融資制度で、「商工祭」「農林水産祭」などイベント開催で「消費を増やす効果を」といいますが、いったいどれだけ効:果があるのやら…。 住宅・商店リフォーム制度や公契約条例には背を向け続けています。
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一方、府民の運動と私たちの論戦が重い課題を動かしはじめていることもあります。
「子どもの医療費無料化を中学卒業まで通院も」と求めてきましたが、全国43%の自治体で、通院も中学卒業まで助成が拡大されているのに京都府・市は「3歳以上は月3000円以上償還払い」と大きく遅れています。今春も、宇治市、城陽市、木津川市などで小学校卒業まで無料化は広がっており、府として中学卒業まで無料化拡充を、と迫ったところ、知事は「京都は全国トップクラス」とする一方、「時の流れもあり、市町村の意見を聞いて検討」と答弁。…知事の“やる気”さえあれば実現できるのです!
国が70〜74歳の医療費窓口負担を2割にすることに関し、府の「マル老」(65〜69歳の老人医療費を1割負担にする助成制度)を継続し、新たに70歳以上にも拡充すべきと求めてきました。そのなかで新年度に新たに70歳になる方には拡充される方向が示されました。しかし1年間だけとされ、知事は「今後検討する」と負担増を示唆。…知事を変え、「マル老」の拡充をぜひ実現させなければなりません。