13年7月 1日(月)
島津 期間社員「雇い止め」〜雇用補助金が出てるのに!?2013
6月府議会の農商工労働常任委員会2日目。島津製作所で浮上している期間社員の「雇い止め」問題についてとりあげました。
島津にはいろんな雇用形態の労働者がいるそうですが、そのうち「BA(ビジネス・アシスタント)社員」とは、島津本社が「契約の上限は5年」として直接雇用している労働者。もともとは、労働法制の規制緩和の流れのなかで事務職などが派遣社員に置きかえられ、「3年」という派遣期限が迫るもとで、組合内論議や労使協議などを通じて、2009年から「期限付き」ながらも本社の「直接雇用」とされたものです。
すでに初年度にBA社員となった人たちが、「今年度末(来年3月)で契約終了」と通告され、不安が広がっています。今後、この「雇い止め」は数年間に渡って100人を超える規模になると予想されます。
同時に、島津についてあらためて調べてみると、府の「産業立地補助金」が合計9720万円も出ていることがわかりました。このうち「雇用補助」分は2007〜2010年の4年間で常用雇用者が増えた分として「148人分×15万円=2220万円」、「設備投資補助」分が7500万円。
…BA社員制度は2009年からなので、少なくとも2年分は「BA社員」分を「雇用増」と数えていることが考えられます。
そこで私は、「今回『雇い止め』になるBA社員の分も、島津は補助金を受け取っている可能性があるのではないか、確認しているか」と追及。府の商工労働部は「把握していないが、島津は地域に貢献していると考える」などと答弁。
私は「そんな答弁では済まされない。雇用補助金を受け取っておいて『労働者の雇い止め自由』となれば、府民から見て『補助金の持ち逃げ』と映るのではないか。府としてすぐ島津に問い合わせ、調査すべきだ」とつよく求めました。
…今年4月から施行された労働契約法のもとで、今後「5年期限」以前の「雇い止め」がすすむおそれもあります。そうしたなかで、府が「お墨付き」を与えるような姿勢であってはなりません。「期間社員」の正社員化と賃上げ・労働条件改善こそ、必要です!この問題、ひきつづき追及していきたいと思います。
(詳しくは、日本共産党島津支部「展望」6月号。FB:jcpshimadzu)