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13年1月23日(水)

芸術文化施設と行政〜文教調査から2013

 22・23日、府議会文教常任委員会としての調査で、神戸市、北九州市などの芸術文化施設の調査に行ってきました。

 神戸市では、ユネスコ創造都市ネットワークにも認定されている「デザイン都市・神戸」のとりくみについて「デザイン・クリエイティブセンターKOBE」を見学し説明を受けました。

 「デザインは人を幸せにし、社会を豊かにするもの」との位置付けや、現代美術に光を当てた「神戸ビエンナーレ」には、個人的にはかな〜り興味を惹かれました。神戸ビエンナーレの出品作家には京都市立芸大の知人がけっこういたり、クリエイティブセンターで開催中の「震災と人」展などもすごく良かった!

 同時に、「組織委員会」の名簿を見ると、神戸の大小の企業名がずらり。

 …芸術を企業が“下支え”するのはよいことだと思いますが、むきだしに企業名を冠して広告手段にしたり、商業主義がゆきすぎては、文化のあり方がゆがめられてしまいかねません。その辺のところ、行政と企業メセナがどんな“折り合い”をつけているのか?〜これはまた調べてみたいと感じました。

*          *

 続いて、新幹線で北九州市へ移動し、小倉区の複合商業施設「リバーウォーク北九州」にある「北九州芸術劇場」を視察。

 デパート商業施設と一体の大きな建物(建設費は約500億円)の6階に、大中小3つの劇場があり、「文化を創造し、街ににぎわいを作り、人を育てる」とされています。が、BGMが派手に鳴り響き、「本当に文化芸術のための施設なのか??」と、疑問符がいくつも浮かぶように感じました。

 しかも、説明いただいた施設管理者(財)北九州市芸術文化振興財団は、ほぼ全員が非正規職員だといいます。

 …「質の高い劇場文化をめざしている」との説明ですが、う〜ん、「ハコモノにはお金をつぎ込み、運営は非正規職員」で、本当にその目的が達成されるのかな?〜文化行政のあり方として、京都でもよく考えなければ、と痛感しつつ帰ってきました。

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