12年4月 3日(火)
放射性物質の拡散予測(SPEEDI)を京都府が公表2012
福井県の原発群で放射能漏れ事故が起こった場合、京都府や琵琶湖の汚染はいったいどうなるのか?〜京都府は3月23日、ついに放射性物質の拡散について「SPEEDI」を使った予測結果を公表しました。
京都府防災会議(平成24年3月開催)の「資料6」「資料7-1」「資料7-2」で見ることができます。 …これは党議員団がくりかえし公表を要求してきたものであり、私自身も昨年6月議会の一般質問で求めていました。
1月から12月まで月ごとに、「出現頻度の高い風向き」による「ヨウ素」「セシウム137」についての拡散予測が出ていますが、「3月」には京都市右京区や西京区、府南部へと広範囲に拡散・汚染され、「1月」には滋賀県の琵琶湖もすっぽりと汚染地域に入ってしまいます。
…考えるだけでも背筋が寒くなるデータです。これまで行政は「対策」を「10キロ、20キロ」などの「同心円」でとってきましたが、この「拡散予測」では、数十キロ離れた地域まで「避難」「屋内退避」の対象となり、何十万人という住民の安全や暮らしが脅かされるのです。
昨日の参院予算委員会の井上さとし参院議員の質問(大飯原発再稼働問題)でもこのパネルが使われていましたが、こんな重大なデータがあるもとで、「大飯原発の再稼働」を京都や滋賀の地元合意もなく「政治判断」しょうとする野田政権は、絶対に許すわけにはいきません!
原発事故後の「対策」の必要性を否定するわけではありませんが、本当に大切なのは、事故を起こす可能性のある危険な「原発依存」そのものをあらためる!ということではないでしょうか。
…ようやく公表されたSPEEDIデータをまじまじと眺めながら、「原発撤退の決断」こそ政治に求められていることをあらためて痛感。