11年9月 9日(金)
定時制高校調査@〜府立桃山高校夜間定時制へ2011
京都府ではいま、府立の定時制・通信制高校の「あり方見直し」という議論が、急ピッチで進められています。この問題で、日本共産党議員団として独自に実態調査を行なってきました。
先日は、「京都の定時制通信制教育を考えるみんなの会」の例会に参加し、夜間定時制の卒業生や現役高校生たちのお話を聞きました。とても印象的だったのは、中学校でいじめ・不登校などを経験してきた生徒さんらが、定時制高での“自らの成長”を、実感をこめて語っておられたことです。
「中学と違って定時制は人数が少ないし、先生が『わからんかったらすぐ言えよ』って言ってくれるから質問しやすい。友達が教えてくれたりもする雰囲気」
「入学した最初はしゃべる人がいなかったけれど、体育祭や文化祭を通じて友達がひろがった。クラブ活動でも仲がいい人ができた」
「入学時は『定時制ってレッテル貼られる』と絶望していたけど、文化祭の出し物を中心になってやってみたらクラスのみんなが応えてくれた。このクラス、この仲間で、ほんとによかったと思う」
「昼間にアルバイトをするようになってから朝きちんと起きるようになり、生活にリズムができた。人に役立っていると感じられるようになり、仕事はこれからもがんばって続けていきたい」
…生徒たちの目線に立てば、いまの定時制高校が“欠けがえのない居場所”“自分への自信をとりもどす場所”になっているのだと、あらためて感じました。
* *
今日は西脇いく子議員とともに、府立桃山高校の夜間定時制を見学。最初に、学校給食(夕食)をご一緒し、授業にも生徒さんらとともに出席しながら、校長や副校長から状況をうかがいました。
不登校や発達障害。家庭の事情などをもっている生徒に対して、一人ひとりへのていねいな対応、中学校からの「学びなおし」を重視した授業内容と「30人学級」をさらに半分に分けるなどして少人数授業をしていること、給食やクラブ、働くことの大切さ。また、教師数や施設の充実など、切実な要望も寄せられました。
さらに、4時間の授業のあと、夜9時からのクラブ活動も見学。バドミントン部では、働くことと学ぶこと、部活動の3つをがんばることをめざしているそうで、ガソリンスタンドで夕方まで働き、さらにバドミントンでも京都で優勝するなどがんばっている生徒さんもいるそうです。
…高校生として、人間として成長していく場として、定時制高校が大事な役割を果たしていることを実感しました。