09年7月16日(木)
陶磁器釉薬の鉛規制について、清水焼の産地・炭山を訪問2009
食品安全の観点から食器に使う陶磁器などの鉛・カドミウムの溶出基準が強化されましたが、このことが京焼・清水焼の産地で大きな問題になっています。
伝統的に使用されてきた鉛を含む釉薬・上絵の具などが、これまでのように使えなくなるからです。
今日は清水焼の産地の一つ、宇治・炭山を訪ねて、協同組合炭山陶芸の笹谷博理事長からお話を聞きました。原としふみ2区候補、原田完府議、帆足慶子宇治市議、「東山まちネット」の藤田洋代表世話人も一緒です。
鉛・カドミウムなどの基準強化は、1年の猶予期間を経てこの8月1日から実施されますが、笹谷さんによれば「無鉛の釉薬などの代替品はまだ開発途中で、滑らかさがなく、清水焼独特の色彩や繊細な表現がむずかしい」とのこと。「これまで1日100個描けたものが、無鉛では50個しか描けない」とベテランの職人さんからも声があがっているそうです。
「代替品の開発や、溶出基準の検査費用への支援、検査体制を充実してほしい」と笹谷さん。
不況で仕事が減っているうえに、この検査費用などの出費も相当だといいます。
…伝統的な清水焼を存続するために、もっと行政の支援が必要だと痛感しました。さらに調査をすすめ、対策を求めていきたいと思います。