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09年6月24日(水)

法然院で考えた“地球温暖化防止”への道…2009

 (つづき)

 法然院での「京都からCOP15へ つくろう気候保護法」と題した対談。

 浅岡美恵め気候ネットワーク代表は、麻生首相が発表した「中期目標」(温室効果ガスを2020年までに05年比15%削減)について「EUをはじめ世界中が『90年比』で削減の努力を積みかさねてきたのに、日本だけが削減に背を向け、さらに増加した『05年』を基準にして削減を先延ばしにしようとしている」と批判。「“科学の要請”を正面から受け入れるべき。目前の総選挙でも、国民の選択によって高い目標に変えさせていきましょう」と訴えられました。

 続いて、梶田真章・法然院貫主。「“自然”とは人間と他の生き物との支えあいがうまくいっていることです」と法然上人の教えにも触れて、「すべての生き物のいのちを大切にする、そのためには“愚か者(=普通の人々)”の行動を変えるルールをつくることが必要」と述べられました。

 その後の会場とのやりとりでは、「12年前のCOP3から私たちの運動は前進したのだろうか?なぜ温暖化を止めなきゃならないのか、原点から考えたい」「海外の深刻な影響・被害への“想像力”をはたらかせることが大事ではないか」「日本は『高度経済成長』以後、大量消費の世代であり、国民の生活スタイルを変えることがいる」などなど、活発な意見が交わされました。

 私も、議論になった“危機感”や“ルールづくり”について発言しました(以下、要旨)。

*   *    *    * *

 私が温暖化防止の運動に関わることになったきっかけは、12年前のCOP3直前に、京都北山・芦生の森調査ツアーに参加したことです。「縄文時代から生命をつないできた深いブナの森が子孫を残せなくなっている!」と知ったときの“衝撃”は、いまも覚えています。

 そこから12年。いま京都府内でも、丹後の漁師さんが「冬に鰆(さわら)が獲れる。おかしい」、農家の方は「コメに『高温障害』(春や秋の気温が高くて米粒が白く濁るなど)が出る。価格がもっと下がって困っている」と深刻な声を聞きます。“危機感”というとき、こんな身近でも起こっている事実を、もっともっと伝えていかなければ、と感じます。

 そして、浅岡さん、梶田さんが共通しておっしゃった「ルールづくり」こそ本当に必要ですね。「エコカー減税」は偽であるうえ、貧困に苦しんでいる若い世代や、軽トラの農民、庶民には“恩恵”なし。経済的理由から自転車に乗ったり、徒歩の人、農業者など、実は「エコ」な暮らしをしている人々にこそ“恩恵”のある対策を出すことがいると思うんです。

 また政府が中期目標をきちんと決めるとともに、一番の“愚か者”である産業界・財界を従わせるための公的協定や排出権取引など、「しくみ」づくりをすることが、いまこそ政治の責任だと思います。

 …今日お聞きしたみなさんの意見も、しっかりと政治に届けて、がんばります!

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