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08年12月11日(木)

京都労働局に申し入れ。「非正規切り」防止、企業への強力な指導を!2008

 大量解雇・「雇い止め」「内定取り消し」などの問題について、京都労働局への申し入れを行ないました。

 こくた恵二衆院議員(代理:秘書)をはじめ各小選挙区候補や、かみね史朗府議、長谷川幹・民青同盟府委員長らも一緒です。

 最初に私から、今回の申し入れの主旨〜@大企業が先を争って大量解雇するようなことを許さないために労働局の役割発揮と強力な指導が求められること、同時に、A中小企業の正社員化促進や仕事おこし(雇用創出)、B「内定取り消し」防止、C失業した労働者の就労・生活支援などを求める〜を伝えました。

 労働局からは、南村克己・職業安定課長をはじめ各担当部局から、1つひとつ丁寧な回答をいただきました。

 その後の懇談で1つの焦点になったのは、昨日の『しんぶん赤旗』にも「非正規切り防止」と大きく報じられた厚生労働省通達(9日)の内容です(通達、パンフレットなどはこちら)。

 労働基準局長名の通達は 「労働基準法等に違反しない場合であっても労働契約法や裁判例等を踏まえ適切に取り扱われることが重要」として、積極的な指導・啓発を求めています。さらに、@有期雇用についても「やむをえない事由」がある場合を除き、契約途中での解除は労働契約法違反、A「契約満了」の「雇い止め」も違法になる場合があると裁判例も示しての指導を、としています。

 …ここに私たちも注目し『非正規切り』防止のために活用して、“非正規労働者の泣き寝入り、企業は「切り逃げ」”という事態をどうしても変えたいと考えていることを伝えると、「労働者から告発があれば対応する」との確認ができました。

 ジャトコ八木工場の派遣雇い止めについては、労働局も12月5日(私たちが申し入れて発覚した日)に知り、事前にジャトコからの申告などはなかったことがわかりました。「契約途中の人もいて違法性が高い。労働局からの調査・指導を」と要請し、「(ジャトコ含め)企業としてカッコ悪いことはするな、と言っていきたい」との返答がありました。

 …「通達」の具体化はこれから〜という様子もありましたが、それだけにこうした“具体化の第一歩”が確認できたことは重要だと思います。上記の『しんぶん赤旗』報道には、労働局の方たちも注目されている様子でした。

 また、中小企業の正社員化促進や雇用創出、「内定取り消し」防止、失業者の住居・就労支援、ハローワークの体制強化、障害者雇用などについて、それぞれ小選挙区候補者からも現場の実態を発言し、労働局からの説明も含めて、それぞれ前進がありました。

 もうひとつ、印象的だったのは「ぜひ体制強化を」という点で一致したことです。

 「国家公務員削減」路線によって、ハローワーク(職安)も労働基準監督官も大変な仕事量になってしまっているとのこと。大不況・大リストラの嵐のなかで“労働者を守る砦”として重要な役割を発揮しておられる、こうした分野こそ思い切って体制強化を!と感じました。

 …ぜひこれらは、私たちも求めていくつもりです。労働局のみなさん、ありがとうございました。

* 申し入れの全文は以下 *

京都労働局 蕎原屋宣雄 様

非正規労働者「雇い止め」、「内定取り消し」などに関する申し入れ

2008年12月11日 日本共産党京都府委員会委員長 渡辺 和俊

衆 議 院 議 員   穀田 恵二

京都府会議員団 団長   新井 進

京都市会議員団 団長   山中 渡

京都国政委員長  成宮まり子

 アメリカ発の金融危機による景気後退を理由にした、大手企業の大規模な「非正規切り」「雇い止め」が始まり、大きな社会問題になっています。

 京都府内でも、自動車・電機産業などで雇い止め計画が相次ぎ、三菱自動車が京都と滋賀工場で200人を削減、三菱自動車やジャトコと契約していた人材派遣会社サーミット工業の約100人の派遣労働者が11月で解雇(ジャトコでは請負45人も10月末で解雇。12月20日で残る107人の派遣全員を雇い止めの計画)、三菱電機でも12月末で派遣労働者が雇い止めされると伝えられています。他にも、村田機械が派遣と請負労働者を来年3月までに200人以上削減、ロームが半導体子会社の約600人を削減し、早期退職募集などで来年3月までに750人削減の計画。日本輸送機では会社ごとの「雇い止め」や、電産シンポでもすでに非正規労働者のラインが削減されました。府北部でも、長田野工業団地の旧ウエスト電機に入っていた3つの派遣会社合計で130人の雇い止め、京丹後の日進製作所で300人、丹後技研で50人の「非正規切り」などが伝えられ、私たちに寄せられた事例だけでも事態は非常に深刻です。

 仕事を失った非正規労働者からは、「10月末で雇い止めにあい、住む家もなく所持金も底をついて困っている」(電機産業の派遣労働者だった青年)、「3つの派遣会社に登録しているけれど、仕事の連絡がほとんどなくなり、再就職のための費用もなく先が見えない」など、深刻な相談が寄せられています。もともと非正規労働者は低賃金で蓄えがない場合も多く、失職しても退職金も失業手当もなく、当面の暮らしや就労、住む家さえもままならない事態も例外ではありません。

 これまで、正規労働者を派遣や請負、契約(期間工)などの非正規労働者に置き換えて大きな利益をあげてきた大企業が、「景気の後退」や「減益」を口実にして、労働者を大量に解雇し、人間を「調整弁」のように扱うのを放置するわけにはいきません。

 この間、日本共産党は、雇用の安定、「人間らしく働くルールづくり」は国民的課題であるとして、非正規労働者の正社員化や、労働者派遣法の抜本改正、正規雇用促進の条例などを掲げてとりくんできました。「ワーキングプア」や「格差と貧困」を許さない国民世論や運動も大きく前進しています。

 そうしたなかで、今回のように大企業が「非正規切り」を先を争ってすすめるようなことを許しておくわけにはいきません。企業がその社会的責任にふさわしく安定した雇用を守るよう、いまこそ労働局の強力な指導が求められると考えます。

一. 府内の企業に対して、派遣、請負、契約、パート、アルバイトなどの非正規労働者、および正規労働者の大量解雇・雇い止めをしないように強力な指導を求めます。

 厚生労働省発表の「非正規労働者の雇い止め等の状況について」(11/28)のうち、「京都」は「310人」となっているが、私たちに寄せられている情報でも、少なくとも千〜数千人の解雇・雇い止めなどが推測される。今回の発表後も含めてどれくらいの計画を掌握しておられるのかをお聞きするとともに、府内の解雇計画の全容を掌握していただきたい。

 同時に、厚生労働省職業安定局長の通達(11/28)、最高裁判例などのいわゆる「解雇4要件」、契約途中の解雇はできないとした労働契約法(第17条)、30人以上の「大量雇用変動の届け」「再就職援助計画」の提出を義務づけた雇用調整法なども活用して、雇い止めを防ぎ、雇用を守るための指導を、すべての企業に徹底していただきたい。

二. 非正規労働者の正社員化を促進し、雇用を守るための指導や、雇用創出のための制度を求めます。

 非正規労働者を正社員化した中小企業などへの助成制度をつくっていただきたい。

 事業を縮小する企業が休業や職業訓練などで雇用を継続した場合に受給できる雇用調整助成金の助成条件を緩和し、制度の周知を図っていただきたい。

 かつて3カ年計画で実施された「緊急地域雇用特別交付金事業」が、京都では伝統産業に従事する職人の技能伝承と就業機会の創出をめざす「『京の職人さん』雇用創出事業」に活用されたが、いまこそ、こうした“仕事おこし”のための事業を復活・創設していただきたい。

三. 学生や高校生らの「内定取り消し」を防ぎ、早期の就職決定を支援するとりくみを求めます。

四. 解雇や雇い止めで失業した労働者や、安定した就労をめざす非正規労働者への生活や再就職を支援する対策の拡充を求めます。

 失業給付を非正規で働いてきた労働者へもきちんと給付できるように改善を。この間の失業給付の削減(受給資格に必要な就労期間の延長、給付期間の上限など)を見直し、給付期間や対象、条件の拡充などをしていただきたい。

 雇用保険未加入だった労働者も含め、失業者や就労をめざす非正規労働者への生活援助、家賃や礼・敷金への支援を拡充していただきたい。

以 上 

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メッセージ

京都総合福祉協会は、有期契約社員に対し、試用期間中の退職を軽々しく迫りました。
当法人のこのような行いは、反省されることなく繰り返し行われているかも知れません。
あまり関わりたくないので、私は早期に退職いたしましたが、そこが「知的障害者就労移行支援施設」である故に、心配です。

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