08年9月22日(月)
“Think Small First”―京都中小企業家同友会との懇談で学んだこと2008
今日は、京都中小企業家同友会と日本共産党との初の懇談会が開かれ(懇談会は党からお願いしていたもの)、こくた恵二国対委員長や京都府・市議団とともに出席。…とても、勉強になりました。
最初に中小企業家同友会の中沼壽代表理事があいさつで、“よい会社をつくろう、すぐれた経営者になろう、経営環境を改善しよう”という同友会の目的にも触れて、「中小企業が元気にならないと京都も日本経済もよくならない。人を育て、地域に貢献し、国民とともに歩もうというのがわれわれの理念」と述べられました。
続いて、藤沢敏明政策委員長が同友会景況調査の結果について、7-9月期には73%の企業が「景気が悪い」と答えるなど、すべての業種・京都全域で「経験したことのないような大不況に入りつつある」実態を報告。「米国発の金融危機への不安感も広がっている。いったい世界経済はどうなるのか?共産党はどう見ているのか?」との質問も出されました。
米田明副代表理事からは、中小企業憲章や中小企業振興条例について、EUの「小企業憲章」の紹介や各地のとりくみの報告がありました。
日本共産党からは、こくた国対委員長が報告。「世界の資本主義は曲がり角に来ている。“外需頼み”で原油高騰の影響を真っ先に受けているところに日本経済のゆがみが現われている」として、中小企業が雇用を守っているのに大企業は正規から非正規へと雇用破壊をすすめ、その大企業応援の「構造改革」をすすめてきた自民党政治の責任は大きいことを強調しました。そのうえ、日米の金融ビッグバン=規制緩和路線(金融と証券業の一体化など)が、今日のサブプライムローン問題やリーマン破たん、そして投機マネー暴走による原油・物価高を招いた。「だからこそ、経済政策を転換し、大企業中心でなく家計・中小企業応援へと移し、投機など『虚業』ではなく『実業』支援こそが大事」とこくたさん。
…さまざまな意見が交わされました。
フードアドバイザーの女性は「食材の原価計算を何度も書き換えないといけない物価値上げ。そのうえ汚染米問題。いったいどうなるんだろうと感じる」、和装経営者は「いろいろな振興策があるが、本当に和装業者のところに届く振興策がなく、厳しい」、障害者雇用にとりくんでおられるレストラン経営の女性は「障害者雇用の促進策をどう考えているか?」などなど。
日本共産党についても、いろんなご注文、激励をいただきました。「共産党の政策は正しいと思うが、楽譜どおりに弾くだけでは心を捉える音楽にならない。もっと感性で語れば、共産党がうんと伸びる可能性はある」「『餅は餅屋に』と言うように、地域や経済のことも『オレに任せろ』でなく『一緒に考えよう』ということになれば、地域や中小企業には大きなエネルギーがある」…ありがとうございます。「こういう懇談を、もっと日常からやらねば」「今日は第1回めということで、またやりましょう」との声も。
…予定の2時間はあっという間に過ぎ、さまざまなことを学んだ懇談会でした。なかでもいちばんは、“Think Small First”(まずは小企業のことを考えよ)という中小企業憲章についてです。いまの政府の経済政策は、“Think Big First”(まずは大企業)になっている。そうではなく、地域を支え、人を育て、担税力でも行政を支えている中小企業をまずは考えることこそ経済政策の太い柱だ!ということです。
もちろん、中小企業憲章、振興条例の制定は日本共産党の政策でもあるのですが、あらためてその精神や運動、なにより中小企業家のみなさん自身の気概と誇りというものを、ありありと感じとることができました。
地域や中小企業には大きな可能性とエネルギーがある!〜それを引き出すことこそ、政治と行政の役割!…そのとおりですね。目前に迫った総選挙でも、このことを訴えぬいてがんばりたいと思います。中小企業家同友会のみなさん、ほんとうにありがとうございました。