08年7月14日(月)
『蟹工船』ブーム、貧困、「共産党員が9000人も増えている」と西川のりお氏2008
夜、BCの西川のりおの言語道断という番組で、「『蟹工船』ブームの背景にある貧困」というテーマをやっていて、興味深く見ました。ゲストは、作家の高橋源一郎さん、NPO法人自立生活サポートセンター「もやい」事務局長の湯浅誠さん。
―80年の時を経て、小林多喜二の『蟹工船』が“再ブーム”になっているのはなぜなのか。背景には、現代日本が直面している「貧困」問題がある。
―小泉「構造改革」、労働法制の規制緩和がすすめられた結果、いっきに増やされた非正規労働者は不安定で低賃金、ホームレスと隣り合わせ。一方の正社員も長時間労働や「カローシ」。…どちらも痛めつけられているのに、弱者同士が足の引っぱり合いをさせられている。
―でもいま、労働者や若者たちは、変わり始めている。他人と心を通わせ、一緒に声をあげることへの憧れと希望が…。
高橋源一郎さんといえば、今年1月に『毎日』紙上で雨宮処凛さんと対談し、『蟹工船』は現代の日本の非正規労働者や偽装請負と同じ状況だと意気投合。この対談が『蟹工船』ブームの火付け役になりました。
湯浅誠さんは、貧困問題やホームレスの自立支援にとりくんでこられた方。著書『貧困襲来』で、貧困状態にある人々がなぜギリギリまで助けを求めないのか、そこに「自己責任」論という日本特有の“病理”があるという話には大変共感しました。
…トークの最後あたりに、「共産党員が9000人も増えているんですよ。どう思いますか」と西川のりおさん。
「何党でもいいんですが、僕は、新自由主義を乗り越えていこうという力を大きくしたい」と湯浅誠さん。
「逆にチャンスだと思いますよ。“共産主義”や“マルクス”はいったんアウト、となったものが、いま資本主義はダメだったじゃないかと。そしたら、あの時言ってた“社会主義”って、と注目が…」と高橋源一郎さん。
* * *
…『蟹工船』ブームや「資本主義の限界」論の背景には、資本主義の矛盾がかつてない深刻さをもって現われている世界の現状や、特に日本では「ルールなき資本主義」の野蛮さがあること、そしてそのなかで、日本共産党が問題解決の展望を党綱領にそって語り広げる活動=「大運動」を繰り広げ、入党者が9000人。これらは、日本共産党第6回中央委員会総会(11・12日)の主要な中身です。
その日本共産党は、明日、創立86周年を迎えます。
…西川のりおさんたちの“超まじめトーク”には、全体としてうなずくことばかり。「共産党もリニューアルを」という意見も出ましたが、ご意見は受けとめつつ、こうした中身をもっともっとしゃべっていかなくては〜!とあらためて感じた次第です。