08年4月16日(水)
温室効果ガス大口排出者の実態あきらかに―新「気候保護法」めざす気候ネットシンポジウム2008
昨日は、気候ネットワークの連続シンポジウムの第4回目、「中長期を見据えた温暖化防止政策―気候保護法の実現に向けて」に参加しました。
東京(12日)に続き、気候ネットが先日発表した「気候保護法案」について、代表の浅岡美恵さんから説明がありました。…現行の「地球温暖化対策推進法」は実効性に乏しく抜本改正が必要であり、日本も「バリ行動計画」に沿って中長期削減目標を設定し、電力会社など温室効果ガスの大口排出者を対象に「排出権取引制度」や「炭素税」を導入することを打ち出したものです。
続いて、植田和弘・京都大学教授が「法律を市民がつくろうということそのものに重要な意義がある」とコメント。諸富徹・准教授からは国内排出権取引制度の設計について報告がありました。
…今回、非常にインパクトがあったのは日本の温室効果ガス排出の実態(11日に気候ネットワーク発表)の詳しい資料が配られたことです。
環境省と経済産業省が3月に公表した2006年度の事業所ごと排出実態をもとに分析されたものですが@「直接排出量」で見ると、日本の総排出量の約7割の排出源を特定できる。Aそのうち、排出量上位100事業所が40%を占め、220事業所では50%も。B電力会社で3割、さらに鉄鋼業や化学工業など少数の大口排出者が排出量の大部分を占めている、ということが企業名や都道府県も含めて詳細にわかります。
…やっぱり大規模事業所への対策・規制こそ必要だと痛感しました。
「ゆっくりしてはいられません。明日、各政党へこれを持っていきます。今国会でも何らかの提案を、与党でも野党でもしていただきたい」と浅岡さん。
…本当に待ったなしです!日本共産党でも、4/18には笠井亮参院議員・欧州調査団長が報告会を行なう予定です。市民運動のみなさんとともに、とりくみをいっきにつよめていきたいと思います。