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07年3月 1日(木)

京都国立博物館へ井上哲士参院議員とA2007

京都国立博物館調査つづき〕 さらに新春特別陳列展などを学芸課長さんらに案内していただきながら、文化財研究や展覧会企画についても聞きました。

 十数年から半世紀を超えるスパンで研究を積み上げ、その成果を独自に展覧会に組み立てても、貴重な研究成果ほど入場者数と比例しない(むしろ反比例)で、苦労をされているとのこと。

 昨秋の「京焼(京のやきもの)展」も、4半世紀にわたって建仁寺などの蔵を洗いざらい研究したうえにたった最新の成果だったけれど、入場者数ではあまり伸びなかったそうです。

 …この展覧会、ちなみに陶芸家の私の夫は、「他ではあまり見ない、割れたままの発掘物の展示がよかった。断面から釉薬の浸透ぐあいや土の材質・厚みなどがわかり興味深かった」と感激していました。私も、京都のやきものが他に例の無い多彩さをもったものだと再認識させられた豊かな内容に、まさに“京博ならでは”だなぁと感想をもちました。

 …もし「入場者数」のみが評価対象とされ続ければ、こうした展覧会はできなくなるのでは? と本気で心配です。

 ついでに余談ですが、独法化されてすぐの時期に、京博が「スターウォーズ展」を2度も開催して大きな話題を呼んだことがありました。もちろん、展覧会にはさまざまな内容があって当然ですが、前回書いた「遊園地化してもいいのか?」というスタッフの言葉に、当時、私も「えっ遊園地!?」とビックリしたことを思い出してしまいました。

 さて、こうして井上参院議員とともに3時間を超える説明をうけ、館長さんやスタッフのみなさんの文化財研究への熱い思いがひしひしと伝わってきました。そして最後に、「市場化テスト」や文化財修復への入札制度導入は絶対にやめてほしい、とのつよい要望をお聞きしました。

 …文化・芸術は「効率」では評価しえない、そもそも「市場原理」を持ち込むことには大きな問題がある、とあらためて感じます。

 日本共産党は、博物館・美術館などの独立行政法人化や「市場原理」「効率」持ち込みに反対し、芸術・文化を「すべての国民の権利」と位置づけ、専門家や研究者の地位向上・財政的支援など系統的にとりあげてきました。

 …今回、貴重な機会を得て、こうした現場の声にこたえる国会での仕事を、私自身も井上さんとともにやりたい!との思いをつよくしたところです。国立博物館のみなさん、ほんとうにありがとうございました!!

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