06年6月 9日(金)
府立高教組定期大会でごあいさつ2006
●府立高教組第61回定期大会での成宮まり子のごあいさつ
京都府立高校教職員組合第61回定期大会、おめでとうございます。みなさんが大会を成功させられることを願い、日本共産党からごあいさつを申し上げます。
大会議案を読ませていただいて、教職員の要求実現はもちろん、学校と教育、子どもや父母をめぐるあらゆる課題を深く分析し、共同を広げて憲法と教育基本法を生かした学校と社会をつくろう、とがんばっておられることに、「すごいな」と、あらためて心からの敬意を表するものです。
なかでも、この間の教育基本法を守るたたかいでは、みなさんが大きな役割を発揮してこられました。また、南部の高校統廃合問題は、知事選挙の大争点にもなりました。
あの5月の、府教委による突然の発表に対して、みなさんが「府民の大切な財産、高校つぶしは許さない」と、緊急に呼びかけられて、住民や同窓生に広く知らせることを重視し、「考える会」をすすめてこられた。そこから、「城南高校同窓生有志の会」や、城南生徒会など高校生の自主的なエネルギーも発揮され、府教委や府知事の住民の意見を聞かない異常な姿があらわになりました。
さらに府知事選挙では、「府立高校は1学年8学級がいる」とひらきなおった現職知事に、逆に、京都市内や北部もふくめて、「高校つぶし」への府民的な怒りが広がり、選挙戦全体の大争点になって相手陣営を追いつめることになりました。
このたたかいを見ていて、私は、ここには、いまの小泉「構造改革」「公務員攻撃」に対決してたたかっていく、大きな教訓と財産があると感じます。ご存知のように、小泉「構造改革」は、なんでも競争、大企業の利益を最優先に、国民のくらし・福祉・教育を壊し、国の公的な責任を放棄する手段として、「公務員を減らせばいい」と宣伝しています。
けれども、「公務員」は、なにも「公務員一般」という仕事をしているわけじゃありませんね。国民や子どもたちとかかわる具体的な仕事をしているんです。それを「減らせ」というのは、教育の現場では、「高校をつぶし、先生を減らす」という攻撃としてあわられてくるわけです。
これに対して、みなさんが、「子どもたちに豊かな高校教育を保障する」という立場から、広く住民や子どもたちと一緒に考えて、問題の性格が「府民への攻撃」にあることを知らせ、共同し連帯して反撃していく。…ここが、みなさんのとりくみの非常に大事な教訓だと思います。「構造改革」「公務員攻撃」への国民的反撃という点でも、今後に大きな示唆を与えてくれているものです。
いま焦点になっている教育基本法改悪や「憲法9条」改悪を許さない問題では、府立高教組や京教組のみなさんの、現場でのねばりづよいたたかいから、「愛国心」通知表や「日の丸・君が代」問題が、いま国民的に注目され、たたかいが急速に広がりつつあります。
政府・与党は、今国会での教育基本法改悪や国民投票法の成立を断念した、と伝えられていますが、継続審議にして、自民・公明・民主ですりあわせて、次の国会でやりたいと狙っています。…いまこそ、悪法を廃案に追い込むために、たたかいを大きく発展させましょう。日本共産党も、みなさんと心一つに、全力でがんばりぬく決意です。
みなさん方の運動と組織の、さらなる発展をお祈りし、日本共産党・成宮まり子からのごあいさつとさせていただきます。